大工になって40年です。谷元工務店では、谷元会長を除くと一番の古株になりました。実は、最初から大工ではなかったんです。最初は京都の大手の機械関係の会社に入社したのですが、ぬくもりのある木を加工する仕事をしたいと思い、思い切って転職しました。自分には大工が合っていたんですね。今まで続けられたのは何かの縁だと思います。
40年もやっていますと、仕事が身体に染みついていて、あらためて書くようなことが思いつきません。それほど自分の生活や身体の一部になっているということでしょうか。職人とはそういうものだという気もします。ただ、いつも気をつけているのは、怪我をしないよう、ミスをしないよう、というのは当然のことながら、それ以上に、お客様のお気持ちになって仕事をする、ということです。これは40年間変わりません。
休日は家でのんびりしていることが多いですが、園芸が好きですので、土いじりをしたり、釣りに行ったりして過ごしています。良い気分転換になり、また明日からがんばろう!という気持ちになります。
大工は全員がそうだと思いますが、やはり、施主様に喜んでいただけることが一番の喜びですので、そうなるよう、お気持ちをくみ取って、良い仕事をしていきたいと思います。後輩には技術を伝えていければと思います。
一生に一度の大きなお買い物です。工務店にまかせきりではなく、施主様も建築に対してある程度の予備知識を持っておいていただくことが、良い家造りにつながると思います。
もちろん、わからないことはどんなことでもご質問なさってください。一緒に造っていきましょう。